フロントエンド開発の「設定地獄」にサヨナラ
package.json に並ぶ大量の eslint-plugin-* や prettier-plugin-*。
競合するルールを解決するための .eslintrc の複雑な設定。
そして、CIで数分かかるLintチェック...。
そんな悩みを一撃で解決するのが、Biome (旧Rome) です。 2025年現在、Biomeはフォーマッターとリンターを統合したRust製の超高速ツールチェーンとして、多くのプロジェクトで採用が進んでいます。
Biomeのメリット
- 爆速: Rust製のため、Prettierの約35倍、ESLintの約15倍高速です。
- 設定不要: 推奨設定が最初から組み込まれており、ほぼゼロコンフィグで動作します。
- オールインワン: フォーマット、リント、インポートソートが1つのツールで完結します。
最短で課題解決する一冊
この記事の内容と高い親和性が確認できたベストマッチです。早めにチェックしておきましょう。
実践:ESLint/Prettierからの移行手順
既存のプロジェクト(Next.jsなどを想定)をBiomeに移行してみましょう。
1. インストール
npm install --save-dev --save-exact @biomejs/biome2. 設定ファイルの生成
npx @biomejs/biome initこれで biome.json が生成されます。
3. ESLint/Prettier設定の移行(自動)
Biomeには、既存の設定ファイルから設定を読み込む移行ツールがあります。
npx @biomejs/biome migrate eslint --write
npx @biomejs/biome migrate prettier --writeこれにより、.eslintrc や .prettierrc の内容に近い設定が biome.json に反映されます。
4. package.jsonのスクリプト更新
{
"scripts": {
"lint": "biome check .",
"format": "biome format . --write",
"check": "biome check --apply ."
}
}biome check は、フォーマット、リント、インポートソートを一度に実行するコマンドです。
--apply オプションを付けると、安全な自動修正(Safe Fixes)が適用されます。
5. VS Code拡張機能の導入
VS Codeのマーケットプレイスから「Biome」拡張機能をインストールし、デフォルトフォーマッターに設定します。
.vscode/settings.json
{
"editor.defaultFormatter": "biomejs.biome",
"editor.formatOnSave": true,
"editor.codeActionsOnSave": {
"source.organizeImports.biome": "explicit"
}
}さらに理解を深める参考書
関連記事と相性の良い実践ガイドです。手元に置いて反復しながら進めてみてください。
移行後の変化
圧倒的な速度
CIでのLintチェック時間が、例えば 3分から10秒 に短縮されることも珍しくありません。 ローカル開発でも、保存した瞬間にフォーマットとリントが完了するため、開発体験(DX)が劇的に向上します。
依存関係の削減
package.json から以下のパッケージを削除できます:
eslintprettiereslint-config-*eslint-plugin-*prettier-plugin-*
これにより、node_modules のサイズが小さくなり、インストール時間も短縮されます。
さらに理解を深める参考書
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注意点:ESLintにあってBiomeにないもの
Biomeは現在も進化中ですが、ESLintの膨大なプラグインエコシステム(例:eslint-plugin-react-hooks の一部のルールなど)を完全にはカバーしていません。
そのため、2025年現在の推奨される移行戦略は以下の2パターンです:
- 完全移行: 新規プロジェクトや、標準的なルールで十分な場合。
- ハイブリッド: フォーマットと基本リントはBiomeで行い、特定のルール(React Hooksなど)だけESLintを残す。
まとめ
Biomeへの移行は、単なるツールの置き換え以上の価値があります。 それは、「設定ファイルのメンテナンス」という非生産的な時間からの解放です。
2025年、あなたのプロジェクトもBiomeで「爆速開発環境」を手に入れませんか?
さらに理解を深める参考書
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