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脱・複雑なSPA!HTMX 2.0 × Djangoで爆速Web開発【2025年実践ガイド】

React/Vueはもう要らない?HTMX 2.0の新機能とDjangoを組み合わせて、JavaScriptをほとんど書かずにモダンなSPA風アプリを作る方法を解説します。

時計のアイコン26 November, 2025
TH

Tasuke Hub管理人

東証プライム市場上場企業エンジニア

情報系修士卒業後、大手IT企業にてフルスタックエンジニアとして活躍。 Webアプリケーション開発からクラウドインフラ構築まで幅広い技術に精通し、 複数のプロジェクトでリードエンジニアを担当。 技術ブログやオープンソースへの貢献を通じて、日本のIT技術コミュニティに積極的に関わっている。

🎓情報系修士🏢東証プライム上場企業💻フルスタックエンジニア📝技術ブログ執筆者

フロントエンドの複雑さに疲れていませんか?

「簡単なCRUDアプリを作るだけなのに、なぜReactの環境構築が必要なんだ...」 「APIのエンドポイント設計と状態管理で消耗したくない...」

そんな開発者の救世主が HTMX です。 2024年6月にメジャーアップデートされた HTMX 2.0 は、Web Componentsサポートの強化やAPIの整理が行われ、より堅牢で使いやすくなりました。

本記事では、HTMX 2.0Django を組み合わせて、JavaScriptを(ほぼ)書かずに、モダンでインタラクティブなWebアプリを構築する方法を解説します。

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HTMX 2.0 の何が凄いのか?

HTMXの基本思想は 「HTMLそのものを拡張して、サーバーとの通信を行わせる」 ことです。

1. HTMLだけでAJAX

<!-- ボタンをクリックすると /clicked にPOSTリクエストを送り、
     返ってきたHTMLで #parent-div を置換する -->
<button hx-post="/clicked" hx-target="#parent-div" hx-swap="outerHTML">
    クリックしてね
</button>

2. HTMX 2.0 の新機能と変更点

  • Web Components対応強化: Shadow DOM内でもHTMXがスムーズに動作するようになりました。
  • 拡張機能の分離: hx-ws (WebSocket) や hx-sse (Server Sent Events) がコアから分離され、必要な機能だけを読み込むスタイルになりました。
  • View Transitions API 対応: ブラウザネイティブのアニメーションを使って、SPAのような滑らかなページ遷移が実現できます。

さらに理解を深める参考書

関連記事と相性の良い実践ガイドです。手元に置いて反復しながら進めてみてください。

実践:Django × HTMX で「リアルタイム検索」を作る

Djangoのテンプレート機能とHTMXを組み合わせるだけで、インクリメンタルサーチ(文字入力と同時に検索)を実装してみましょう。

1. 準備

django-htmx パッケージを入れると便利ですが、今回はシンプルにCDNでHTMX 2.0を読み込みます。

base.html

<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
    <title>Django x HTMX 2.0</title>
    <!-- HTMX 2.0 CDN -->
    <script src="https://unpkg.com/htmx.org@2.0.0"></script>
</head>
<body>
    <div class="container">
        {% block content %}{% endblock %}
    </div>
    
    <!-- CSRFトークン対応(Djangoで必須) -->
    <script>
        document.body.addEventListener('htmx:configRequest', (event) => {
            event.detail.headers['X-CSRFToken'] = '{{ csrf_token }}';
        });
    </script>
</body>
</html>

2. ビュー (views.py)

HTMXからのリクエストかどうかを判定し、部分テンプレート(HTMLの断片)を返します。

from django.shortcuts import render
from .models import Product

def product_list(request):
    query = request.GET.get('q', '')
    
    if query:
        products = Product.objects.filter(name__icontains=query)
    else:
        products = Product.objects.all()

    # HTMXからのリクエストなら、リスト部分だけをレンダリングして返す
    if request.headers.get('HX-Request'):
        return render(request, 'partials/product_list_items.html', {'products': products})

    # 通常アクセスなら全ページを返す
    return render(request, 'product_list.html', {'products': products})

3. テンプレート (product_list.html)

検索ボックスにHTMXの属性を追加します。

{% extends 'base.html' %}

{% block content %}
<h1>商品検索</h1>

<!-- 
    hx-get: 入力があるたびに現在のURLにGETリクエスト
    hx-trigger: キーアップ後500ms待ってから発火(連打防止)
    hx-target: #search-results の中身を書き換える
-->
<input type="text" 
       name="q" 
       placeholder="検索..."
       hx-get="{% url 'product_list' %}" 
       hx-trigger="keyup changed delay:500ms" 
       hx-target="#search-results">

<div id="search-results">
    {% include 'partials/product_list_items.html' %}
</div>
{% endblock %}

4. 部分テンプレート (partials/product_list_items.html)

更新されるリスト部分だけを切り出します。

<ul>
    {% for product in products %}
        <li>{{ product.name }} - ¥{{ product.price }}</li>
    {% empty %}
        <li>見つかりませんでした。</li>
    {% endfor %}
</ul>

たったこれだけで、JavaScriptを1行も書かずに(CSRF設定以外)、高速なリアルタイム検索が完成しました!

さらに理解を深める参考書

関連記事と相性の良い実践ガイドです。手元に置いて反復しながら進めてみてください。

さらに高度なテクニック:Morph置換

HTMX 2.0の目玉機能の一つが Morphing です。 通常の innerHTML 置換だと、入力フォームのフォーカスが外れたり、スクロール位置がリセットされたりします。

idiomorph などの拡張を使うと、DOMの差分だけを賢く更新(Morph)してくれます。

<!-- head内で拡張を読み込み -->
<script src="https://unpkg.com/idiomorph/dist/idiomorph-ext.min.js"></script>

<!-- hx-swap="morph" を指定 -->
<div hx-ext="morph" hx-swap="morph:outerHTML">
   ...更新されるコンテンツ...
</div>

これにより、ReactのVirtual DOMのような滑らかな更新体験を、サーバーサイドレンダリングで実現できます。

さらに理解を深める参考書

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まとめ

Djangoエンジニアにとって、HTMXは「フロントエンドの複雑さ」から解放してくれる強力な武器です。 ReactやVueが必要な場面はもちろんありますが、管理画面や社内ツール、シンプルなCRUDアプリなら、Django + HTMXの方が圧倒的に開発効率が高いでしょう。

2025年は、あえて「SPAを作らない」という選択肢を持ってみませんか?

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