Tasuke HubLearn · Solve · Grow
#Go

型安全なHTML生成!Go言語の「templ」でHTMX × SSRの理想形を実現する

html/templateの限界を超える。コンパイル時に型チェックされるGoテンプレートエンジン「templ」と、HTMXを組み合わせた次世代のサーバーサイドレンダリング手法を解説します。

時計のアイコン26 November, 2025
TH

Tasuke Hub管理人

東証プライム市場上場企業エンジニア

情報系修士卒業後、大手IT企業にてフルスタックエンジニアとして活躍。 Webアプリケーション開発からクラウドインフラ構築まで幅広い技術に精通し、 複数のプロジェクトでリードエンジニアを担当。 技術ブログやオープンソースへの貢献を通じて、日本のIT技術コミュニティに積極的に関わっている。

🎓情報系修士🏢東証プライム上場企業💻フルスタックエンジニア📝技術ブログ執筆者

html/templateの「実行時エラー」問題

Goの標準html/templateは強力ですが、以下の課題があります:

  • 実行時エラー: テンプレートの構文エラーは実行時まで検出されない
  • 型安全性の欠如: 変数の型ミスマッチが起きやすい
  • 補完が効かない: IDEの恩恵を受けにくい

「ページを表示して初めてエラーに気づく」という悪夢は、もう終わりです。

templなら、コンパイル時に全てのエラーを検出します。

ベストマッチ

最短で課題解決する一冊

この記事の内容と高い親和性が確認できたベストマッチです。早めにチェックしておきましょう。

templとは?型安全なHTMLテンプレート

templは、GoコードとHTMLを融合させる革新的なテンプレートエンジンです。 .templファイルはGoコードにコンパイルされ、完全な型チェックが行われます。

コア機能

  1. コンパイル時型チェック: 変数の型ミスマッチを即座に検出
  2. IDEサポート: VSCode拡張で補完・整形が効く
  3. コンポーネント指向: 再利用可能な部品として定義
  4. 高速レンダリング: コンパイル済みGoコードとして実行

さらに理解を深める参考書

関連記事と相性の良い実践ガイドです。手元に置いて反復しながら進めてみてください。

実践:templ × HTMXでTODOアプリ

HTMXと組み合わせることで、JavaScriptをほぼ書かずにインタラクティブなアプリを作れます。

プロジェクトセットアップ

# templのインストール
go install github.com/a-h/templ/cmd/templ@latest

# プロジェクト作成
mkdir todo-app && cd todo-app
go mod init example.com/todo-app

型定義(types.go)

package main

type Todo struct {
    ID        int
    Text      string
    Completed bool
}

templコンポーネント(components.templ)

package main

// ベースレイアウト
templ Layout(title string) {
    <!DOCTYPE html>
    <html>
    <head>
        <title>{title}</title>
        <script src="https://unpkg.com/htmx.org@1.9.10"></script>
    </head>
    <body>
        { children... }
    </body>
    </html>
}

// TODOリストコンポーネント
templ TodoList(todos []Todo) {
    <div id="todo-list">
        for _, todo := range todos {
            @TodoItem(todo)
        }
    </div>
}

// 個別TODOアイテム
templ TodoItem(todo Todo) {
    <div class="todo-item">
        <input 
            type="checkbox" 
            checked?={todo.Completed}
            hx-post={"/toggle/" + strconv.Itoa(todo.ID)}
            hx-target="closest .todo-item"
            hx-swap="outerHTML"
        />
        <span>{todo.Text}</span>
        <button
            hx-delete={"/todo/" + strconv.Itoa(todo.ID)}
            hx-target="closest .todo-item"
            hx-swap="outerHTML"
        >
            削除
        </button>
    </div>
}

// TODOフォーム
templ TodoForm() {
    <form 
        hx-post="/todo"
        hx-target="#todo-list"
        hx-swap="beforeend"
    >
        <input type="text" name="text" placeholder="新しいTODO" />
        <button type="submit">追加</button>
    </form>
}

サーバー実装(main.go)

package main

import (
    "net/http"
    "strconv"
)

var todos = []Todo{
    {ID: 1, Text: "templを学ぶ", Completed: false},
    {ID: 2, Text: "HTMXを試す", Completed: true},
}

func main() {
    http.HandleFunc("/", indexHandler)
    http.HandleFunc("/todo", addTodoHandler)
    http.HandleFunc("/toggle/", toggleTodoHandler)
    http.HandleFunc("/todo/", deleteTodoHandler)
    
    http.ListenAndServe(":8080", nil)
}

func indexHandler(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
    component := Layout("TODO App") {
        @TodoForm()
        @TodoList(todos)
    }
    component.Render(r.Context(), w)
}

func addTodoHandler(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
    text := r.FormValue("text")
    newTodo := Todo{
        ID:   len(todos) + 1,
        Text: text,
    }
    todos = append(todos, newTodo)
    
    // HTMXにはHTMLフラグメントだけを返す
    TodoItem(newTodo).Render(r.Context(), w)
}

func toggleTodoHandler(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
    id, _ := strconv.Atoi(r.URL.Path[len("/toggle/"):])
    
    for i := range todos {
        if todos[i].ID == id {
            todos[i].Completed = !todos[i].Completed
            TodoItem(todos[i]).Render(r.Context(), w)
            return
        }
    }
}

ビルドと実行

# templファイルをGoコードに変換
templ generate

# アプリケーション実行
go run .

さらに理解を深める参考書

関連記事と相性の良い実践ガイドです。手元に置いて反復しながら進めてみてください。

templの強力な型安全性

型ミスマッチの防止

// ❌ コンパイルエラー!(stringをintに渡している)
templ BadExample(id string) {
    @TodoItem({ID: id, Text: "test"})
}

// ✅ 正しい型
templ GoodExample(id int) {
    @TodoItem({ID: id, Text: "test"})
}

Nilチェック

templ UserProfile(user *User) {
    if user != nil {
        <h1>{user.Name}</h1>
    } else {
        <p>ユーザーが見つかりません</p>
    }
}

さらに理解を深める参考書

関連記事と相性の良い実践ガイドです。手元に置いて反復しながら進めてみてください。

パフォーマンス

templは事前コンパイルされているため、html/templateの解釈型と比べて:

  • 3〜5倍高速なレンダリング
  • メモリ効率が良い(テンプレートパースが不要)
  • CPUオーバーヘッドが少ない

さらに理解を深める参考書

関連記事と相性の良い実践ガイドです。手元に置いて反復しながら進めてみてください。

まとめ

templとHTMXの組み合わせは、Goでのサーバーサイドレンダリングに革命をもたらします。

  • 完全な型安全性
  • IDEの強力な支援
  • JavaScriptを最小限に
  • 高速なレンダリング

「Reactは複雑すぎる、でもサーバーレンダリングだけでは物足りない」 そんな方にこそ、templ × HTMXを試してほしいです。

さらに理解を深める参考書

関連記事と相性の良い実践ガイドです。手元に置いて反復しながら進めてみてください。

この記事をシェア

続けて読みたい記事

編集部がピックアップした関連記事で学びを広げましょう。

#ConoHa WING

ConoHa WINGでWordPress高速化!表示速度2秒→0.5秒を実現する完全チューニングガイド

2025/11/26
#HTMX

脱・複雑なSPA!HTMX 2.0 × Djangoで爆速Web開発【2025年実践ガイド】

2025/11/26
#LangFuse

LangFuse完全ガイド!LLMアプリの可観測性を実現するオープンソースプラットフォーム

2025/11/26
#Cursor

【2025年最新】AIがコードを書く時代!Cursor Composerで実現する超高速開発

2025/11/26
#PostgreSQL

PostgreSQL × AI時代の必須拡張「pgvector」で実現するベクトル検索とRAG

2025/11/26
#サプライチェーン

【2025年版】AIで実現するサプライチェーン可視化

2025/11/23