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HTTPキャッシュの落とし穴【2025年版】:認証・個別化・キー設計を完全理解

Authorization/Cookie/Set-Cookieとキャッシュの相性、Varyの爆発、キー正規化、cache poisoning、SWRと個別化の両立、CDN/エッジでの設計、部分キャッシュの実践パターンを詳解。

時計のアイコン13 September, 2025
TH

Tasuke Hub管理人

東証プライム市場上場企業エンジニア

情報系修士卒業後、大手IT企業にてフルスタックエンジニアとして活躍。 Webアプリケーション開発からクラウドインフラ構築まで幅広い技術に精通し、 複数のプロジェクトでリードエンジニアを担当。 技術ブログやオープンソースへの貢献を通じて、日本のIT技術コミュニティに積極的に関わっている。

🎓情報系修士🏢東証プライム上場企業💻フルスタックエンジニア📝技術ブログ執筆者

1. 認証とキャッシュの基本原則

  • Authorization ヘッダ付きリクエストは共有キャッシュ対象外(RFC準拠)
  • Set-Cookie を返すレスポンスは、不用意にパブリックキャッシュさせない
  • 個別化が絡む場合は Cache-Control: private または no-store を検討

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2. Varyの爆発(キャッシュ断片化)

  • Vary: Accept-Language, Accept-Encoding, Origin などが多いほどキーが増殖
  • 最小限の Vary に抑え、CDNキー(パス/クエリ/ヘッダ)を明示的に設計
Key = scheme + host + path + canonical(query[allowlist]) + headers[allowlist]

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3. キー正規化とクエリ許可リスト

  • 無関係なクエリ(utm_* など)をキーから除外
  • 重要なクエリのみ許可(例:page, sort, tag

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4. Cache Poisoning対策

  • X-Forwarded-Proto/Host 等をキーに含める or 正規化
  • ヘッダによる動的分岐は Vary を忘れない
  • リダイレクト先を正規化(オープンリダイレクト回避)

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5. SWRと個別化の両立(段階的キャッシュ)

  • ベースHTML/共通データはSWRで高速化
  • ユーザー固有はクライアントフェッチ or Edgeで差し込み(ESI/フラグメント)
// app/page.tsx(概念):共通はSSG/ISR、ユーザー固有はクライアントでフェッチ
export default async function Page() {
  const common = await getCommonCacheable(); // revalidate:60
  return <Shell common={common} />;
}

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6. CDN/エッジでの注意

  • Cookieバインド or 署名クエリで鍵付きキャッシュ(パブリックに混ぜない)
  • stale-while-revalidatestale-if-error を積極活用

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7. ありがちな事故と対処

  • GETで状態変更 → キャッシュ破綻(必ずPOST/CSRF保護)
  • Cache-Control: public で個人情報を返却 → データ漏洩(private/no-store
  • Vary 漏れで誤配信 → キーに必要なヘッダを必ず含める

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8. チェックリスト

  • 共有キャッシュ対象にしてよいレスポンスか?
  • キーは許可リストで正規化されているか?
  • 個別化部分を分離できているか?
  • SWRと安全性のバランスは取れているか?

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まとめ

鍵は「キー設計」。個別化は分離し、SWRで“速さ”を担保しつつ、誤配信と漏洩を未然に防ぎましょう。

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